本文へ移動


いちばん行きたい大学へ。
一人ひとりの可能性は無限大
一人ひとりの能力を最大限伸ばす少人数教育

学習コラム

【大学受験】社会学部では何を学べる?将来何に活きるかも紹介!

カテゴリ:志望校対策
注目耳ヨリ
イメージしにくい社会学部
一橋学院OBの現役一橋大生が執筆する学習コラムです。
 
 大学受験をする中で、学部で何を学べるのかはとても重要な判断材料であると思います。そんな中、社会学部では何を学べるのか、ということは、漠然としていていまひとつイメージがつきにくいですよね。今回は、そんな社会学部について実際に学んでいる立場から説明をしたいと思います。
 
目次
■ 社会学部が分かりにくい理由
■ 社会学部は“社会”をフィールドとした学問
■ 社会学部ではかなり広い分野を学べる
■ 社会学は現代社会で求められる能力を学べる
■ 実際、どのようなことを学んでいるのか
■ 将来どのように活かせるのか
社会学部が分かりにくい理由
 社会学部は文系学部に分類されますが、社会学部というのは文系学部の中でも特に、何を学んでいるのかが分かりにくく実態をつかみにくい学部なのではないかと思います。その理由として、研究対象があいまいであることがあると考えます。例えば、経済学部では「経済」、法学部では「法律」、政治学部では「政治」といったように、ある特定の研究分野を即座にイメージしやすいかと思います。社会学部も「社会」を研究対象にしているのですが、これらの学部と違うのは「社会」というもののイメージがあまりにも曖昧模糊としている点でしょう。
 社会というのは具体的にどのようなものを指すのか非常にわかりにくいと思います。ある人は地域をイメージするでしょうし、ある人は世界や国家レベルのイメージをするかもしれません。また、中には都市のようなものをイメージする人もいるでしょう。社会学というのはこのように、学問の研究対象がよくわからないがゆえに、何を学ぶ学部なのかという疑問を生じさせているのだと考えられます。
社会学部は“社会”をフィールドとした学問
 社会学は先述のとおり「社会」を対象にする学問ですが、具体的に社会とはどのようなものなのでしょうか。社会とは語義のうえでは「人間が集まって生活を営む集団」といったような意味を持ちます。すなわち人間が集まっている状態であれば規模の大小を問わず、社会であるといわれます。つまり人が2人いる状態も国家レベルも同様に社会なのです。さらに言うと時間軸も問いません。例えば過去の明治時代の人々の集団も社会学は対象とします。そのため、社会学はとても幅広い領域を学ぶことができる学問となっています。この幅広さがとても社会学のイメージを分かりにくくしているといってよいでしょう。そのような中で最大公約数的に言えるのは、人と人の関係や社会現象・社会問題などを多角的な視点から研究するということ、と思います。
社会学部ではかなり広い分野を学べる
 上述のとおり、社会学では人間と人間の関係という非常に抽象度の高い内容を学ぶので、実際にはかなり自分の好きなことを学べることになります。そもそも、特に文系学部は人と人との関係を扱うものばかりなのでやりようによっては大体のことを社会学部で学べてしまいます。例えば、私は日本史が好きなのですが、特に何も考えずに社会学部を選んでしまいました。しかし、実際に入学してみると社会学部で日本史を学ぶことに成功しています。というのも、社会学部に日本史のゼミナールがあり、社会学の知見を用いて日本史を見るという仕方で日本史を研究できたからです。
社会学は現代社会で求められる能力を学べる
 
そんな社会学部ですが、実は現代において必要とされる能力の一つであるとされています。オックスフォード大学の発表した「2030年に必要とされるスキル」によると、社会学・人類学は第5位に位置づけられています。ちなみに1位が戦略的学習力、2位が社会的洞察力、3位が指導力、4位が心理学となっています。また、参考までに意外にもプログラミングは200位中66位に位置しています。
引用(原文):
 
この中で、2位の社会的洞察力は社会学の研究のプロセスと合致しており、社会学部で学べるスキルの一つであると言えます。このように、社会学部では、今後の社会に求められるスキルを学ぶことができます。そのため、特にやりたいことがない、というような人は、実利的ではありますが、この先より求められるスキルを学ぶことも手なのではないでしょうか。また、先述のとおり、幅広いに内容を扱うので、進学後、やりたいことを見つけたときにやりたいことを学べる可能性が高いのではないかと思います。
 具体的に、社会学部で学べるスキルを言語化していくと、社会の多様な現象、領域に対する教養がまずあります。また、社会の「構造」や「関係」をクリティカルに捉える能力を学べます。さらに、それを通して、社会の「本質」に迫れます。自分たちの属している社会の本質をつかめば、より賢く、合理的に動けるようになるでしょう。加えて、問題の分析手法や課題解決能力を身に付けることができます。このようにかなり、総合的なスキルを学ぶことができると言えます。
 特に現代の変化が激しいといわれる時代において、社会学で得られる総合的なスキルは汎用性も高く、その変化自体を適切に捉えて対応するために役に立つと言えます。そのような背景も相まって、社会学は特に必要とされるスキルの一つとして考えられているのではないでしょうか。
実際、どのようなことを学んでいるのか
 ここからは一橋大学の社会学部に所属している経験から、実際に社会学で何を学べるのかを具体的に説明します。まず、私が学んでいるような日本史をはじめとする史学(世界史など)を学べます。さらに、教育、スポーツなども学べます。また、私自身、ビジネスに興味があったので、商学部にとても関心があったのですが、社会学部でもドラッカーの研究や雇用の研究をしている先生がおり、商学部に近いことも学べました(一橋大学ではある程度、社会学部生も商学部の単位を履修することは可能です)。加えて、政治学、哲学も学べますし、国際関係の問題も学べます。また、人類学や言語学も学べます。以上の内容は、それを専門に扱う学科と比較すると、やや物足りないという可能性もありますが、総合的にいろいろなことを学べるというのは一つ押さえておいても良いのではないかと思います。
将来どのように活かせるのか
社会学部とは何を学ぶのか、将来就ける仕事は何か徹底解説【一橋学院│東京・新宿区高田馬場の大学受験塾】
社会学は汎用性の高い学問
 以上のように、社会学部では幅広い学問を学べ、学びを通して、将来役に立つスキルも得られることが分かったと思います。多くの人が、就職という選択肢を採ると思いますがそれらのスキルを仕事にも活かせるかと思います。特に、例えばマスマーケティングなどは社会を分析し、より効果的なプロモーションを打っていく側面がありますが、そういった際に、社会学で学んだ考え方やスキルが生きると思います。したがって企画職や広告代理店などで生きるのではないでしょうか。また、ほかにも、コンサルティングや鉄道、インフラ、メーカーなどの幅広い業界にも生きてくるでしょう。現に、就職活動では、社会学部で学んだ人材でも幅広い業界を志望し、実際に就職している人は多いです。ここに、やはり、社会学の汎用性の高さやニーズを見ることができるでしょう。
 このように、しっかりと社会学について知ったことで、社会学部に入った自分の将来像までクリアになったかと思います。もし、読んでくれた方の中でこれをきっかけに社会学に興味を持ってくれた方がいればうれしいです。それと同時に伝えたいのは、進路を決める際に、ほかの人の話や知見を聞くことの有用性です。この「社会学部で学べること」にしても他者から聞かなければわかりえなかったことの一つでしょう。
進路指導には、例えば、学校の先生や保護者の方の意見を取り入れると思います。そこに、加えて、第3者の意見を加えればより客観性のある判断が取れると思います。
一橋学院では経験豊富な講師・プロチューターの指導で、効率的・効果的に受験対策を進めることができます。良質の少人数教育により、受験生一人ひとりの志望状況に合わせた合格戦略を構築し、それぞれの生徒を「いちばん行きたい大学へ」と送り出しています。
TOPへ戻る