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学習コラム

“高得点を取るため”の リスニング「現実的」勉強法とは?

カテゴリ:教科別学習法
オススメ耳ヨリ
リスニングはどう勉強したらわからない人が多い
 一橋学院在籍のプロフェッショナルチューターが執筆する学習コラムです。

 現在、大学入試では、英検などの外部検定試験の導入なども進み、「4技能」の総合力が評価されるようになっています(英検対策についての学習コラムはコチラをご覧ください)。リスニングについても「武器」にしたい人が多いかもしれませんが、現行の試験スタイルにおいては、「共通テストでもう一伸び欲しい」というニーズが最多ではないかと思います。
 学習環境を含めた「これまでの英語学習法のあり方」によりリスニングへのアプローチは様々になるのですが、「もう一伸び欲しい」という人の多くは、「学校の授業でコミュニケーション系の授業はあったが、わりと受け身で聞いていて、あとはリーディングの際にCDなどの音声を聞かされた」という程度の蓄積なのではないかと思われます。
 共通テストの英語では、リーディングとリスニングは同じ配点比率です。リスニングを侮ることはできません。とはいえ、リスニングについては勉強法がわからないという受験生が多いのも事実です。そこでこのコラムでは、「受験勉強」としてのリスニングの学習ポイントを紹介します。

目次
■リスニングはどう勉強したらわからない人が多い
■「自分」の場合、リスニングは「どの程度」使うのか
■リスニング学習のヒント集
■まとめ:「自分」にあった学習量と方法で
「自分」の場合、リスニングは「どの程度」使うのか
 「受験に絞って考えれば」、対策の第一歩は、「自分の受験において」どの程度必要なのかを冷静に考えてみることです。
 国公立志望の場合、圧縮も考慮してあと何点必要なのか、私立志望の場合、取れるにこしたことはないにせよ、自分の志望する大学ではそもそも必要なのかどうかから確認してみましょう。共通テストの素点ではたしかにリーディングとリスニングは同等ですが、「自分の受ける大学」では案外比重が小さい、ということもよくあります。
 次に、それでもとにかく点数がもう少し欲しい、という場合には、その点数の分だけ「ちゃんと時間を割いているか」振り返りましょう。「できない」一番の理由は、「やっていない」ことであることが多いのです。あまり時間を割いていない人は、何をやったらいいかわからないのかもしれませんが、方法がわかったらちゃんと時間を割けるのか、全体の学習状況と意欲の再確認を行いましょう。
 もちろんむやみに時間を割けばいいというものではありません。その影響でリーディングや、数学や国語の点数が落ちてしまうと、大きな影響が出かねません。配点と「欲しい点数」を考えて、適切な配分を心がけて、「時間の用意」を行いましょう。
リスニング学習のヒント集
共通テストなどのリスニングで高得点を取るには、点数圧縮なども計算して自分の志望校でどのくらい使うのかを冷静に見極め、「自分にとって」必要な対策を取ることが重要。英単語帳アプリなどの併用で語彙力の整備を並行して行うこと等も大事だが、最も重要なのは問題演習にきちんと時間を割くことだ。【一橋学院│東京・新宿区高田馬場の大学受験塾】
共通テスト対策では「共通テストで点数を取ること」に割り切った学習も有効
 「受験勉強」という観点での、「現実的な」方法論のヒントは以下のとおりです。

●まずはリーディング先行で

 大学受験においてリスニングで高得点を取るには、基本的には「ペーパーの力」が大事になります。
 ネイティブ環境のような中にいて、「会話の力」が先行してつけば申し分ないかもしれませんが、それには本当にそういう環境にどっぷりつかるか、一朝一夕でない覚悟でじっくり力をつけるほかありません。多くの人は現実的に難しいと思いますし、共通テストのリスニングは、外部検定試験を意識した作りであるにせよ、あくまで大学入試用なので、必ずしも「会話の実戦力」だけを求めるものではありません。
 リーディングの面でスラスラ読めるような読解力をつけてくれば、リスニングにはむしろスムーズに接続しやすくなります。「読解は『まあまあ』なのですがリスニングが…」という声は時に受験生から聞こえてくるのですが、「読解は『まったく問題ない』のですが…」までくると「リスニングは…」とはたいていならないので、まずはそう言えるぐらいに読解力を高めましょう。
※2次試験などでディクテーションがある場合、後述の語彙力に加えて、文法力があると圧倒的に有利です。例えば、3単元のsや複数形のsをスムーズに補えればそれだけ有利になります。

●語彙力の養成にリスニングをからめる

 リスニングは「反射的な解答」を求められますので、語彙力との相関は強いものがあります。リスニング面で言えば、類推力より、パッと意味が分かることの方が圧倒的に大切なので、例文の文意が反射的にわかるぐらいにインプットしておくといいでしょう。その意味でも、単語帳の音声アプリ等を併用すると効果的です。
 音声を併用して学習を進めると語彙力の定着にもつながり、一石二鳥です。

●問題演習が得点アップの鍵

 点数制の試験である以上、解答訓練そのものをしなければどうしても点数は上がりにくい面があります。逆に、形式に慣れると、それだけで「点数」の上昇と安定が見られるようになりますので、問題練習をしっかり行いましょう。これは読解で点数を取るのに、読解力そのものをつけるだけでなく、解答演習が必要なのと同じ理屈です。
 試験では、表情やジェスチャーのない機械音であることにも注意が必要です。その意味でもやはり問題演習は重要です。

●「何を聞けばいいのか」意識する

 問題演習では、「必要な情報が何なのか」を把握することに注力しましょう。極論すれば、英語のリスニング力を一般的に試されているわけではなく、英語の「リスニング問題の解答力」を求められているわけです。外部検定試験でも試験ごとにリスニング問題のあり方が違う以上、汎用的な力を高めるアプローチと同じくらい、「その試験で求められる力」を意識して高めることも有効です。
 「二度読み(2回読み)」なら一度目で概略をつかみ、設問を聞いて、二度目に聞かねばいけないポイントを絞ります。「一度読み(1回読み)」だとこのテクニックが使えないので、事前に選択肢等に目を通せるならば「事前読み」をしっかり行っておくこと、音声が流れたら「状況」と「話の流れ」のイメージを的確につかむよう集中して聞くこと、丁寧に聞きながらも途中の一か所でつまずいて意識を止めないようにすること、が大切です。

●「否定の言葉」は聞き逃さない

 not、never、noなど、否定の言葉は聞き逃さないよう注意しましょう。その一語が聞けるかどうかで文意が逆になるわけなので、きわめて大事な情報です。
 難問では、「仮定法表現が使われているから実際は『逆の内容』になる」というものもありえますが、ここまでくると大学入試のリスニングでは正直厳しいレベルでしょう。
 ただし、選択肢上で本文内容と逆の内容が出てくる、というぐらいなら、十分対応可能です。雰囲気で選ばず冷静な吟味を行えば選べますので、慌てず解答しましょう。

●日常で「英語の音声」に触れる機会を増やす

 問題演習に取り組むだけでなく、例えば行き帰りの電車の中での聞き流しなどでもよいので、復習素材や、ニュース等々の英文をたくさん聞く方が「点数の安定化」につながります。汎用的なリスニングの力があるにこしたことはありませんし、「聞き慣れ」がある方が英語音声のリズムや、音のつながり・脱落の把握といった、リスニングの精度を高めることには有利です。
 ただし、聞き流しだけで点数に直接反映させるぐらいのリスニング力をつけるのは至難の業です。上述のようにネイティブ並みの環境に身を置けば可能かもしれませんが、「現実的」には難しい人が多いでしょう。毎日短時間でもいいので、「意識的に聴く練習」を組み入れましょう。
 逆に、「意識的に聴く練習」だけで学習時間が構成されるぐらいたくさん時間がとれればいいですが、あとは他科目との「時間との相談」になります。結論的には併用型学習になるでしょう。

●会場でも「直前」に耳慣らしを

 試験開始直前の休み時間、ごく短時間でもいいので英語音声を聞いて「耳慣れ」を行っておくといいでしょう。「準備運動」を行うことで、試験開始とともにしっかり聞けるようになります。
※これは読解にも言えます。「よく読み慣れた長文1題」を学習の中で作っていき、それをお守り代わりに試験会場に持っていって、試験直前の休み時間に一読すると効果的です。
まとめ:「自分」にあった学習量と方法で
 受験生に与えられた時間は有限です。自分にとっての必要性を見極め、必要と判断するならば必要と判断する分の学習時間・学習量をきちんと確保し、「テストで点数を取る」という観点で「テストの練習」をしましょう。
 本来的には「4技能を高めた結果、英語のテストが突破できる」というあり方が理想ですが、現実的には、「テストを突破するために」必要な水準を見極め、「テストを突破すること」に照準を合わせた対策を取ることが有効になります。そのうえで、極力「慣れる時間」をとって、ベースを引き上げるよう努めましょう。
 どの科目にも言えることですが、受験はある意味で「バランスの勝負」です。一橋学院ではプロフェッショナルチューターが学習計画の相談にも乗っていますが、「何を・いつ・どのくらい・どの程度まで」学習するか、アドバイザーと相談しながら確定し、リスニング学習についても「自分にとっての最適解」を見つけるようにするといいでしょう。
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