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学習コラム

受験勉強に「タイパ」は必要? <難関大受験と学習効率の関係性>

カテゴリ:学習法全般
注目耳ヨリ
学習にもタイパが求められる時代
 一橋学院在籍のプロフェッショナルチューターが執筆する学習コラムです。

 皆さんは「タイパ」という言葉をご存じでしょうか。
 コスパならぬタイパとは「タイムパフォーマンス」のことで、費やした「時間」にたいする効果性を表現した言葉です。「若者」はタイパを重視する傾向があり、動画視聴なども倍速で行う人が多いと言われています。
 受験勉強では、以前から効率性が重要とよく言われてきました。受験は学習しなければならない範囲が広く、内容も豊富であり、入試問題を解くには習熟するためのトレーニング期間も必要なので、学習計画をたて、集中力高く取り組み、能率をあげていくことを意識する必要があります。タイパは学習以外の文脈で使われることの多い言葉ですが、もともと受験勉強との親和性は高いと言えるでしょう。

目次
■ 学習にもタイパが求められる時代
■ タイパは基本的に重要だが、追求しすぎると…
■ 体面型授業はタイパがいい
■ 思考力重視の学習は「じっくり」と、復習や反復は「タイパ重視」で
■ 学習の個別最適化
タイパは基本的に重要だが、追求しすぎると…
 よく言われるように、学習計画は「時間」でなく「量」でたてた方が最終的な学習成果につながりやすいのは事実です。たとえば机に向かって8時間座っていても1題しか進まないのであれば、その間に10題分吸収した人に後れを取るのは必定です。受験勉強に割ける時間は有限なので、それであれば無駄を省きつつ集中力高く学習を進め、一定時間に多くの量をこなした方が望ましいのは当然です。それを当世風に表現すれば「タイパがいい」ということになります。受験勉強では基本的にタイパの意識は重要です。
 しかし、タイパ重視の学習は、「飛ばし読み」ならぬ「飛ばし学習」になったり、「コマ切れ時間の活用」の裏返しでの「コマ切れ学習」になったりしていることがないか、時に立ち止まって確認することも必要です。
 タイパを追求すれば、一見余分と思える情報は極力そぎ落とされることになり、基本的にはその方向を追求した学習をしていいのですが、これは「程度問題」で、人間の記憶のうえでは、時には(「時には」というのがポイントです)多少の「ノイズ」を伴った方が覚えやすい(記憶に残りやすい)ということがあります。知識は有機的につながっていくものですので、あまりに単発的な知識のインプットを求めると、かえって「全体の」学習効率が損なわれるということがあるのです。
 暗記系の学習や反復系の学習はタイパと接続しやすい学習法と考えられ、タイパを重視して覚えていけば、おのずとインプット量が増え、それだけ記憶にもつながります。ただ、もしそれで思うように「成果」につながらない場合は、「理解」が伴わない表層的な反復をしていないかも合わせてチェックしてみましょう。もしそうだと、覚えようとすることの「定着」が悪く、かえってタイパがよくなくなっている、という可能性もあります。
対面型授業はタイパがいい
「思考」するための時間を確保するためにも受験勉強にはタイパは必須。記憶の定着のためには効率だけを追い求めない姿勢も必要。一橋学院ではチューター指導による学習の個別最適化で真のタイパを実現。【一橋学院│東京・新宿区高田馬場の大学受験塾】
「理解」を深める少人数制授業はタイパがいい
 「理解」という意味で大事なのは、一見「ノイズ」が多い対面型の授業です。映像授業と違って「倍速視聴」ができないので、「タイパにつながりにくい」ように捉えられることがありますが、もちろんそのようなことはありません。
 理解を確かめながら人から人に伝達されていく知識は、印象に残りやすく、記憶の定着につながります。教師の身振り手振りや息遣いも含めて伝達手段となっているのです。話すスピードも「その場の理解のペース」に合わされているので、自然と効率化されたものになります。
 そして、授業をつうじた学習で最も本質的に大事なことは、「手順」を追って説明される、というあり方です。タイパ重視の人は時に「答え」だけを欲しがる傾向がありますが、しかしそれではその事柄についての知識が定着しにくいばかりか、他の場面で使えるような形で残ることも少なくなってしまいます。
 入試問題の解説で言えば、その設問の「答え」だけを知っていても、他の設問で答えが出せるようにならなければ意味がありません。「手順」を追って、論理的に解答を「理解」することで、他の設問も解けるような、「活用できる知識」として吸収することができます。
 「十を聞いて一を知る」まではいかなくても、「十を聞いて三、四を身につける」、それを「七、八に近づける」というのがタイパの発想です。しかし受験勉強で本当に大事なことは、1題の解説をつうじて他の問題も解けるような汎用性のある形で知識を身につけることであり、言うなれば「一を聞いて十を知る」ことなのです。きちんと内容を吸収しようとして授業をしっかり聞くことは(つまり授業を「活用する」ことは)学習の効率化につながります。これこそ真の意味でタイパにつながる学習になります。
思考力重視の学習は「じっくり」と、復習や反復は「タイパ重視」で
 授業以外の場面でも、思考力を重視する「思考系の学習」は、時にタイパということを離れて取り組んだ方がかえって身につきます。つまり腰をおちつけて考えなければいけないような問題には、そのつもりでじっくり向き合う方が本当の意味でタイパにつながるのです。
 受験勉強では、難関大になるほど、論理的思考力を要する、「要求される手順の多い問題」が出題されます。この場合、丁寧な学習を進める方が得策です。中途半端に時間を使って身につかないのでは何にもなりません。時間をかけるべきところには時間をかけて取り組むほうがかえって全体の効率化につながります。
 そのためにも、時間をかけなくていいところには時間をかけないようにし、思考系の学習にあてられる時間を捻出するといいでしょう。タイパ重視の学習が有効なメニューとの使い分けが大事になります。
 前述の暗記学習や反復学習に加え、解き直しなどの復習もタイパの意識は向いています。入試では解答スピードも求められますので、「タイム」を意識して反復することは、実戦的な意味でも重要になります。
学習の個別最適化
 学習において、何に、どのように時間を使うかは、受験生一人ひとりの、しかもその時々の状況によって変わります。
 一橋学院では、最良のプロ講師による少人数制授業で「理解」を重視した学習環境を整えたうえに、プロチューターが担任となって個々人に合わせた学習アドバイスを行うことで、授業を中心として効率のよい学習が進められるようなサポート体制が整っています。このように一人ひとりに合わせて学習の方法論を吟味する「個別最適化」こそ、真のタイパ向上につながっていくのです。
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